私はこのドラマが大好きです。
おそらく、この作品は凄く日本的な作りかもしれません。
本人達の感情の変化に重点を置いたストーリーになっているため、もしかするとペースが遅いと思う人もいるかもしれません。
でも、私はそのゆっくりとしたペースがこの作品に合っていてとても好きでした。

カズヒトとナツカワは、幼馴染で子供の頃からずっと一緒で仲の良い友人だったにもかかわらず、中学校でクラスが離れ、高校では別のところに行くことで、物理的にも離れます。
これは、必然的に距離だけではなく気持ちの面でも全部の距離が離れることを指します。

カズヒトは、おそらく前からナツカワに対し特別な思いを抱いていたけど、離れたことでその気持ちはいったん落ち着きます（消えたわけではありません！）。
日常的に一緒にいることが無くなると、人の気持ちが落ち着くのは普通のことです。
しかし、高校で偶然ナツカワの姿を見かけた時に、自分の中の特別な感情がぶり返します。
そして、一生懸命取り組んできた野球が出来なくなってしまい絶望した時に、ナツカワに会いに行く。
恋人になりたいという想いではなく、そこには純粋な恋心だけがあります。

ナツカワは、性格的には非常に人に気を使い、色々と考えを巡らせるタイプです。
なので、人の変化には気づきやすい。
しかし、その分自分の感情には鈍感なタイプで、カズヒトへの気持ちがどの種類の好きなのかすぐにわかりません。
カズヒトを好きだと自覚したあとも、カズヒトの将来のこと、周りからの目（残念ながら日本はまだ同性愛者に対して寛容じゃない人が多いです）、家族や友人について考え「好きだ」と言う気持ちを伝えることが出来ません。

ここで、カズヒトの友人ハルナが（彼のキャラクターは面白いです）良いアドバイスをします！
８話はとても良いシーンだらけでした。
彼らの想いが通じ合った後の、初々しいキスは最高です。

このドラマには、ドラマチックな展開がそれほどありませんが、日本の大学生の友情や、恋愛模様をよく表しており（少し純情すぎるかもしれませんが）、私には馴染みのあるものでした。
原作が漫画なので、少し漫画寄りのストーリーにはなっていますが、そこもJBLぽくて良いと思います。

カズヒトとナツカワが、これからもずっと仲良くいられることを願っています。